目次1. インプット・参考書
┣ 大学受験Doシリーズ
┣ 化学の新研究
┗ 原点からの化学シリーズ
2. アウトプット・問題集(標準レベル)
┗ 重要問題集
3. アウトプット・問題集(応用レベル)
┗ 化学の新演習
現役医学部生講師によるおすすめ参考書紹介、第2弾の今回は【化学編】です。
化学は、ほとんどの医学部受験生が避けては通れない道です。
理論、無機、有機に分かれており、覚える内容も多いことから苦戦する受験生も少なくありません。苦手とするライバルが多いからこそ、得意科目にできれば合格にグッと近づくことができるでしょう。
今回は、麻生医塾の現役医学生講師が受験生時代に愛用していたイチオシの化学の参考書・問題集をご紹介します。
1. インプット・参考書
問題集や過去問での演習に入る前に、まずは基本的な知識を一通りインプットすることが必要です。ここではインプットや基礎固めに使える参考書をご紹介します。
大学受験Doシリーズ
Doシリーズは演習用問題集もありますが、インプットに使うのは「鎌田の理論化学の講義」「福間の無機化学の講義」「鎌田の有機化学の講義」の3冊です。
無機については、それぞれの反応が何反応なのか(酸と塩基の反応、酸化還元反応など)を意識する重要性が分かった。
有機では、単なる暗記になってしまいそうな反応についても大学範囲に触れつつふわっとしたイメージで解説してくれたので理解が促された。
問題集や過去問演習の際も都度立ち返って知識の確認に使っていた。(岐阜大学・M先生)
化学の新研究
『化学の新研究』も、インプットに使える読み物系の参考書で、Doシリーズなど標準的な参考書と比べるとかなり難易度は高いです。
高2〜受験直前まで記述対策の読み物として使っていた。全てが必要な知識ではないと思うが、教科書には載っていない詳しい説明で「化学が楽しい!」と思えるようになった。(大阪大学・N先生)
原点からの化学シリーズ
インプットに使うのは「化学の理論」「無機化学」「有機化学」の3冊です。こちらも難易度が高く、かなり読み応えがあります。熱力学などの物理理論を用いた説明が特徴的です。
化学を根幹から理解したいのであればこのシリーズを読むのがおすすめ。(大阪大学・K先生)
2. アウトプット・問題集(標準レベル)
インプットが一通りできたところで問題集での演習に入ります。ここでは標準レベルの代表的な問題集として『重要問題集』を紹介します。
重要問題集
化学の大学入試レベルに向けた演習としては定番の問題集です。先生方からも多くのコメントをいただきました。
基本的な問題から入試の実践的な問題まで幅広く扱っていてとてもいい教材だった。『化学の新演習』(後述)に入ってからも、つまづいた時は重要問題集に戻って確認するようにしていた。(大阪大学・O先生)
各分野の典型問題の解法が網羅的に学習できるので、医学部受験生は必須といってもいいくらい素晴らしい問題集だと思う。
これが完璧になった後のステップとして『化学の新演習』があるが、東大・京大・単科医大以外の大学なら重要問題集+過去問だけで十分対応できると個人的に感じている。(大阪大学・S先生)
『重要問題集』で基礎を固めたあと『化学の新演習』で応用力を鍛えたが、『化学の新演習』はかなり難しくボリュームもあるので、時間に余裕がないのであれば『重要問題集』をやり込むだけで十分であるように思える。(大阪大学・I先生)
3. アウトプット・問題集(応用レベル)
医学部の中でも東大・京大といった高偏差値帯の大学や化学の難易度が高い大学を目指す人は、標準レベルを仕上げた上でさらに高いレベルの演習が必要になります。
化学の新演習
『重要問題集』など標準レベルの問題集を仕上げたあとに難関大入試レベルの演習としてよく使われます。難易度が高くボリュームもありますが、解答・解説が充実していることが特長です。
高3の4月に有機分野から始め、年内でちょうど一周した。有機の問題がとても充実していたので自信がつき、阪大でも京大でも十分に対応できたと感じている。(大阪大学・O先生)
難易度はかなり高めではあるが、有機の構造決定だけでもこなすことをおすすめする。多くのレパートリーがあるので、どんな問題が来ても大丈夫だという安心感が得られる。(大阪大学・U先生)
今回は、麻生医塾の現役医学生講師が受験生のときに使っていたイチオシの化学参考書・問題集をご紹介しました。
次回は【物理編】です。お楽しみに!