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医学部生活のリアル【1年生編】

こんにちは!今回はシリーズ・医学部生活のリアル【1年生編】として、学生講師の「K先生」に1年生の生活を振り返ってもらいました。

K先生は大阪大学の2年生で、昨年の夏から麻生医塾で講師として活躍しています。

目次・入学前のイベント
・授業が始まったら…
・部活について
・夏休み
・後期の授業
・春休み
・驚いたこと

2〜6年生編はYoutubeで動画を公開しています。こちらもぜひご覧ください!

入学前のイベント

入学式の前に、医学科の新入生がほぼ全員集まる「わにはま」というイベントがあります。コロナ前は宿泊を伴った合宿のようなものだったらしいのですが、コロナ後に少し形式が変わってしまったようです。

基本的に10人×10班に分かれて行動し、1つの班に先輩が2人ずつつきます。仲良くなるとみんなでご飯に行けるかもしれません。

任意参加ではありますが、二日ともほぼ全員が参加します。このイベントは二日間あり、一日目は中之島にある適塾跡を見学したあと、適塾の歴史に関するお話を聞きます。

「適塾」とは?適塾は蘭学者の緒方洪庵が1838年に開いた、現在の大阪大学の前身となる私塾です。

二日目は、先輩たちが考えてくれたレクリエーションを吹田キャンパスで行います。班対抗でいろいろなレクリエーションをして得点を競い合います。僕らの代は大喜利大会などがあった記憶があります。優勝者には景品もあるのでとても楽しいイベントです。

授業が始まったら…

さて入学式が終わり、いよいよ医学の勉強が本格的に始まるのかと思いきや、医学部の授業は週に2コマしかありません。

まずは全学部の生徒が受ける教養科目を勉強します。数学、物理、化学、生物、英語、第二外国語などい ろいろな授業があります。

一年の前期はほぼ授業が詰まっていて基本的に忙しいです。僕は21コマとっていたので毎日学校行って授業を受けていました。ただ、期末テストはそこまで難しいものはないと思います。(生物を選択してない人は少し勉強が必要かもしれませんが…)

「生物学序論」という授業は3人の先生が交代で授業をするのですが、テストはすべての先生の範囲で合格点をとらなくてはいけないので大変でした。

実験の授業や英語・ドイツ語は毎回出席してやることがあるので少し大変ですが、基本的にテスト前に勉強すれば大丈夫なのでバイトをする時間もあるとは思います。ただ、忙しいことは忙しいのでバイトは後期からでもいい気がします。実際僕も後期から始めました。

さて、医学の勉強はというと定期テストは特にありませんでした。毎回授業を受けてレポートを書く「医学序説」という授業と、研究室の紹介を聞いて実際に2回ほど研究室に行って体験をする「基礎医学体験実習」というものがありました。

部活について

4月から新歓が始まり、大体の人は医学部の人のみが所属する部活に入ります。メジャーなスポーツはほぼほぼ医学部専用の部活があります。医学部ではボート部が結構人気な印象があります。

新歓はX(Twitter)やInstagramで各団体が発信しているので、自分で情報を探して体験入部に行きます。新歓では初心者の人も先輩たちが丁寧に教えてくれるので、怖がらずにどんどん行きましょう。僕はほぼ毎日行きました。新歓を通じてたくさん新入生の友達ができると思います。

その後、入部する部活を決めます。医学部の部活は4月中に入部を決めなければいけません。兼部をする人も二割くらいいますが、運動部の兼部はとても大変なのでおすすめはしません。兼部に否定的な部活もあるので先輩に相談してみましょう。

夏休み

8月前半から夏休みです。基本的に医学部の授業は9月に開講するのですが、1年生は医学部の授業がほぼないので、実質夏休みは10月頭まであります。思う存分楽しみましょう。

夏休みの主なイベントとしては「西医体」「早期臨床体験実習」があります。

西医体は西日本の医学部医学科生のみが出られる大会で、毎年主管校(メインとなって運営を担当する大学)のある県まで行ってトーナメント戦を行います。遠征に行ってホテルに何泊もするのでなかなかお金がかかります。

2023年は大阪大学が主管校だったので会場の設営や運営などを行いました。主管校はなかなか大変です。まあもう次に来るのは40年後とかなのでしばらくはやることはないと思いますが…。

2024年は川崎医科大学、2025年は鹿児島大学で行われます。西医体はお祭りみたいなものなので存分 に楽しみましょう。

もう一つのイベントは「早期臨床体験実習」です。これは阪大独自の取り組みで、夏休みに1週間決められた科をまわって見学する実習です。

出席番号が前半の人は9月の第1週、後半の人は第2週に参加します。出席番号が隣の人と二人組になって決められた科を回り、レポートを提出します。僕は乳腺外科でした。

外科に割り当てられると、手術室に入って実際に見学したりすることができます。内科では問診の体験をしたり、入院患者さんと話したりすることができるようです。実際に医療現場を体験できるいい機会ですので是非楽しみにしていてください。

後期の授業

夏休みも終わり10月に入ると授業が再開しますが、今までの人生で一番暇なのではな
いかというくらいとっっっっっっってもです。

授業がほぼ1限にしかないのは朝が苦手な僕からすると不満ですが、それでもほぼ授業がないので出かけたりバイトをしたり部活をしたりといろいろな経験ができます。この時期からバイトを始める人も多い印象です。

このように授業数は少ないですが、落ちたら即留年が決まる授業も増えます。「線形代数」や「電磁気学」などは落としたら留年です。とはいっても期末テスト直前に勉強して理解をしておけば落ちることはほぼありません。やるときはしっかりやって残りは思う存分に遊びましょう。

医学の勉強はまだ週1コマでそれほど大変ではないです。(ただ今年からカリキュラムが変わるようなので何ともいえません。)

春休み

期末テストが終わったら春休みです。春休みは夏休みと違って実習もないので基本的に2か月あります。

このころには部活の先輩と仲良くなったりしていて学校がとても楽しくなっていると思うので、たくさん遊びに行きましょう。

四月の初めに成績発表があり、留年が決まる人もいるので安心して遊べるようにしましょうね(笑)まあ相当さぼらなければ落ちないので安心してください。

驚いたこと

1年生の夏休みに何もわかっていない中で病院実習に行かされるのは驚きました。一応「コミュニケーション授業」といって患者さんとの対話のやり方を学ぶ授業は実習初日にありますが、それにしても全く無知なまま見学させられます。

また、入学前には医学部に来るくらいだから勉強ばかりしている人たちばかりなのかなと思いきや全然そんなことはありません。勉強以外もできる多才な人がとても多いように感じます。

あとはみんな要領がいいですね。やるときは集中してやって後は遊ぶみたいな人がとても多いです。あるボードゲームの世界大会に行った人もいるだとかいないとか。全体的にかっこいい人が多くてすごいなといつも思っています。

それから推薦で入った人はたいていみんな英語が堪能ですね…。テストの英語だけでなく普通にしゃべれる人もいそう。

医学部に入ったら一年目から勉強漬けで医学の難しい単語をたくさん覚えるようなイメージを持つかもしれませんが、それは全然違いました。他の学部と同じような科目を幅広く学び、普通に第二外国語とかもやらされます。

カリキュラムが変わるらしいのでわかりませんが、1年生ではあまり医学らしい医学はやらないので、大学になれるという意味では身構えずに入ってみれば楽しめると思います。

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