今回の記事にご協力いただいた大阪大学6年生・T先生のインタビュー動画です。
病院実習や部活動、アルバイトなど、医学生のリアルな学生生活のお話です。
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今回は麻生医塾の現役医学生講師のT先生に、ご自身の経験をもとにおすすめの生物の学習法についてお聞きしました。
1年の浪人生活を経て、大阪大学医学部医学科に合格されたT先生。
高校時代から浪人時代にかけて、どのように生物の勉強に取り組んできたのでしょうか?今回はインタビュー形式でお送りします。
Q. 高2まで、受験期に入る前のT先生は生物の勉強をどのように進めていましたか?
学校の授業進度としては、高校2年生の終わりには全範囲が終了していました。そこからの授業は入試問題を使って演習することが多かったです。
高2までは授業の進度に合わせて教科書の傍用問題集を使っていました。
授業の復習はできていたと思いますが、正直体系的な勉強ができていたというよりはなんとなく勉強していた気がします。
高校2年生の段階で全範囲を一通り学習し終わるのは、3年生の一年間をまるまる受験勉強に使うことができ、かなりのアドバンテージになります。早めに実際の入試問題に触れておくことは出題傾向・難易度と自身の現在位置を比較できるという点で重要です。
先生ご自身は「なんとなく勉強していた」とのことですが、教科書の傍用問題集でしっかり復習をされており、基礎的な知識はしっかりと身についていたのではないでしょうか。
Q. 浪人してから学習方法に変化はありましたか?
はい、それまで方針や戦略もなくなんとなく勉強していたのを反省して、一つの参考書を徹底的にやりこむことにしました。
それが『大森徹の最強講義117講』(2024年の最新改訂版では『126講』)です。受験での頻出ポイントを網羅した、生物選択の受験生にとってはバイブルともいえる参考書です。
化学や物理と比べると生物は論述問題が重視される大学が多いですが、この本で頻出の論述問題を練習できたのがよかったです。
『大森徹の最強講義』は難関大学や医学部医学科に挑む生物選択の受験生には必須の参考書の一つといえます。
こちらを一通りマスターしたあとは大森徹先生の他の参考書を併用する場合や、実践的な問題演習を『基礎問題精講』『標準問題精講』などで行う場合もあります。
Q. 「徹底的にやりこんだ」とのことですが、具体的にはどの程度でしょうか?
この参考書だけを15周やりました。
最初の1周目は間違ったり知識があやふやだったりする問題がほとんどなので、そのような問題を少しずつ潰していきました。
さすがに5周もすると解答を覚えてきてしまうので、期間をおいて忘れたころにまた何周かというのを繰り返して、最終的には15周やっていたことになります。
よく「参考書や問題集はたくさんこなしているのに成績が上がらない」という受験生のパターンとして、問題集を1回解いてやり直しをしただけで全く身についていないことがあります。
この場合、1回目で間違えた問題をもう一度解き直し、そこでもできなかった問題をもう一度…と何回も繰り返して演習を行うことで定着につながります。
それにしてもT先生の15周はすごいです…!
Q. 浪人期、入試の過去問はどの時期から演習していましたか?
夏くらいからです。
一度取り組んだはずの過去問なのに全く覚えていなかったりして、これまであやふやな知識で解いていたことを思い知らされました。
知らない知識、あやふやな知識や解法はその都度吸収していくことを意識して演習を行いました。
先ほどお話しした『大森徹の最強講義』で土台のインプットはできていたと思うので、夏以降をひたすらアウトプットの訓練にあてることができました。
「浪人生は現役のときと同じことをしていては受からない」と言われることがあります。
例えば共通テスト後に二次試験の過去問演習を始める現役生が多いのに対し、浪人生が同じことをしていては浪人した意味がありません。
浪人のアドバンテージは「高校範囲の履修をすでに終えていること」なので、基礎固めやインプットが終わったらできるだけアウトプット、演習を積むことがおすすめです。